2023/04/08


「左上の奥歯を抜いたので、うまく噛めない。インプラントは考えていない」とご相談いただきました。
拝見すると、左上の奥歯2本(第1大臼歯/6番・第2大臼歯/7番)が欠損していました。歯周病などを理由に抜歯し、その後放置されていた状態と考えられました。
左右の下の親知らず(第3大臼歯/8番)が2本残っていました。
右上の奥歯2本(第1小臼歯/4番・第2大臼歯)は、歯ぐきが腫れて「歯周病」が見られました。
天然歯である左右の下の親知らず2本を抜歯した後、左上の欠損部分に移植して噛み合わせも改善する治療方法をご提案し、ご了承いただきました。
移植を行う前に、まずは親知らずの神経を取って管をきれいにする「根管治療」を行いました。
その後、親知らずの「歯根膜(しこんまく)」を多く残すために、矯正治療を部分的に行う「MTM」を施しました。
歯根膜とは、歯と顎の骨「歯槽骨(しそうこつ)」との間を結び付ける組織でクッションの役割をします。この歯根膜が多く残っていると、移植後の歯と骨の結合が強くなるため、移植の成功率が上がると言われています。
次に、親知らずの抜歯を行って「ドナー歯」として、欠損部分に移植しました。
移植直後は、歯肉の包帯である「歯周パック」を行うことで、傷口保護やドナー歯の固定、止血と治癒を促進しました。
最後に傷口の治癒やドナー歯の安定を確認し、銀歯を被せて治療を完了しました。
また、右上の奥歯2本は保存が難しかったため、抜歯をして部分入れ歯を作製しました。
約600,000円(税別)
親知らずの移植が成功し、しっかり噛めるようになりました。
患者様も「自分の歯を使えたのも、噛めるようになったのも嬉しい」と、非常にご満足いただいています。
治療から10数年経過した現在も変わらず使用できており、定期検診にてメンテナンスを続けています。
・移植が成功しない場合があります
・顎の骨や親知らずの状態によっては、移植できない場合があります














2023/04/08


「右下の奥歯が痛い、歯に穴があいている」とご来院されました。
拝見したところ、右上の前歯(側切歯/2番)は抜歯してあり、前歯6本(左右中切歯/1番、側切歯、犬歯/3番)は連結した被せ物「ブリッジ」が装着されていました。
ブリッジ部分は歯茎が下がり、歯の根っこ「歯根」が見えていました。
左上の前から4番目(第1小臼歯/4番)は、虫歯ができて黒くなり穴があいていました。
左上の奥歯(第1大臼歯/6番)は、金属の詰め物「メタルインレー」が装着されていて、インレーで覆われてない部分の歯が、一部欠けていました。
右上の第1大臼歯、左上の奥歯(第2小臼歯/5番)、左下の奥歯2本(第1大臼歯、第2大臼歯/7番)、右下第1大臼歯にもメタルインレーが装着されていました。
右上の奥歯2本(第2小臼歯、第2大臼歯)と右下の第2大臼歯は、金属の被せ物「メタルクラウン」が装着されていました。
クラウンやインレーが装着されている歯がほとんどでしたが、全体的に虫歯ができていました。
また、右下の痛い箇所(第1大臼歯)は、歯根が割れる「歯根破折」が認められました。
患者様は、「被せ物をきれいにしたい」と希望もありました。
歯の根が折れていた右下の第1大臼歯は抜歯し、右上の親知らず(第3大臼歯/8番)の移植をご提案しました。
また全体的にある虫歯と、歯根が見えているブリッジ部分は、患者様の希望に沿い、白くて自然な見た目のセラミック「E-maxクラウン」を被せることをご提案しました。
患者様に同意いただき、治療を開始しました。
上のブリッジ部分は、被せ物を新しくする前の処置として、歯茎を切除して位置を揃える「歯肉整形」をしました。
下がった歯茎の位置がバラバラなため、より自然できれいに装着するためにこの処置を行いました。
約1,800,000円(税別)
(E-maxクラウン16本と移植)
被せ物は、噛み合わせの違和感もなく、自然な仕上がりになりました。
右下に移植した親知らずは安定しており、痛みもなく順調に経過しています。
患者様は「痛みもなくなり、自然な見た目で治って嬉しい」と大変喜んでいただけました。
現在も定期検診のため、ご来院されています。
・移植が成功しない場合があります。
・親知らずの状態によっては移植ができない場合があります。
・骨の状態によっては移植ができない場合があります。
・セラミックは装着に際し、天然歯を削る必要があります。
・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります。
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります。
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)となります。








2023/04/08


「顎関節症が悪化して、口が開かない」とご相談いただきました。
拝見すると、左上奥歯(第2大臼歯/7番)はもともと歯がなく、空いていた部分に後から親知らず(第3大臼歯/8番)が生えていました。
この親知らずがまっすぐ生えていないのが原因で口を開ける時に邪魔になっており、「顎関節症」の症状のひとつである口が開かない「開口障害」が起きており、噛み合わせも悪くなっていました。
このまま放置すると症状が進行して、さらに噛み合わせが悪くなったり食事が上手くとれなかったりと心身に影響があるため、早急な治療が必要と診断しました。
顎関節症の原因となっている悪い噛み合わせを改善するために、親知らずを含む奥歯4本(第1小臼歯/4番・第2小臼歯/5番・第1大臼歯/6番・第3大臼歯/8番)について、移動させたり向きを変えたりする「部分矯正」を行いました。
その後、高さや歯の大きさなど足りない部分に銀の被せ物をして、ぴったりフィットさせました。
通常の矯正治療では歯を全体的に動かして、歯並びや噛み合わせを整えますが、部分矯正は全体ではなく必要な部分だけを整える歯科矯正です。今回のようなケースや、インプラント・被せ物の治療のために部分的に歯を動かしたい時などに適しています。
約 200,000円(調整料込み)(税別)
噛み合わせが整い、お口がしっかり開くようになって、顎関節症が改善されました。
患者様にも「口が開けられるので、食事がしやすくなって嬉しい」とご満足いただいています。
現在は、健康的な状態を維持していくために、定期検診にご来院いただいています。
・矯正装置を装着すると、違和感が出ることがあります
・親知らずの矯正は、症例によって計画通りにいかない場合があります
・噛み合わせの調整のために被せ物をする場合があります












2023/04/08


「右側のブリッジが噛むと痛い。前歯の見た目も気になる」とご相談をいただきました。
20年前から当院にご通院いただいている患者様です。
拝見すると、右上に入っていた固定式の繋がった被せ物「ブリッジ」の土台だった奥歯2本(第1小臼歯/4番、第1大臼歯/6番)の根っこが、折れたりひび割れてしまう「歯根破折」の状態でした。
歯根が破折した歯は、治療しても再び破折したり虫歯に感染しやすく、もう一度ブリッジの土台に使うことは難しいため、抜歯が必要なことをご説明しました。
右下の歯(第1小臼歯〜第2大臼歯/7番)には人工歯2本を橋渡ししている「ロングブリッジ」が入っており、その中の歯2本(第2小臼歯/5番と第1大臼歯)が欠損していました。
まだインプラントが普及していなかった20年前に、「入れ歯は避けたい」とご希望されてブリッジで治療していた部分で、その10年後に土台歯が虫歯になったため神経を取って管の中をきれいにする「根管治療」をしていました。
さらに右上の前歯(側切歯/2番)が周囲の歯に押されて内側に傾き、デコボコの歯並びでした。また、「ステイン」が付着して変色も見られました。
右上のブリッジを除去して、歯根破折していた右上奥歯2本を抜きました。抜いた箇所にはインプラントを2本埋入し修復しました。
また、右下のロングブリッジも除去し、もともと欠損していた奥歯2本はインプラント2本で治療しました。
デコボコに生えていた右上の前歯(側切歯と犬歯/3番)は、部分矯正で適正な位置に移動させ、変色していた側切歯を被せ直して前歯の見た目も綺麗に整えました。
ブリッジ 400,000円
部分矯正 200,000円
インプラント 2,000,000円(4本分)
※過去20年分の総額です
(税別)
奥歯でしっかり噛めるようになり、前歯もまっすぐ並んで見た目も良くなりました。
患者様からも「自分の歯のようになんでも食べることができて嬉しい」と大変喜んでいただきました。
現在も定期検診にご通院いただき、正しい噛み合わせと美しい見た目を維持されています。
• 外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
• メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎等にかかる可能性があります
• 糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります
• 高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります
• 自費診療(保険適用外治療)です










2023/04/08


「右上の奥歯に温水痛がある。また、左下の被せた歯に咬合痛があり、この歯を被せてから、ぐっと噛む癖ができてしまい、反対側の歯が破折して下の前歯の歯並びが悪くなってしまった」とご相談いただきました。
他の歯科医院では抜歯とインプラントを進められたそうで、セカンドオピニオンでご来院されました。
噛み合わせの修正をして、歯がないところと破折している箇所に親知らずを移植する治療が最善と診断しました。
インプラントではなく天然歯で行いたいとの患者様のご希望により、親知らずの移植を行いました。
左上の8番を右下7番に移植、左下8番を左下6番に移植しました。
約¥180,000(税別)
その後も良好な状態で歯を保たれています。
親知らずが適合しない可能性もあり、すべての症例で適応できるわけではありません。




