2023/07/07
「噛んだときに歯が痛む」とご相談いただきました。
レントゲンを撮影し拝見したところ、被せ物で治療されている右下の奥歯(第2大臼歯/7番)に関して、根の先に黒い影が認められました。
細菌感染が原因で根の周りに炎症が起きる「慢性化膿性根尖性歯周炎(まんせいかのうせいこんせんせいししゅうえん)」と診断し、炎症を抑えるためには細菌感染した歯の内部の組織を取り除く治療が必要でした。
歯の神経が通っている管の中をきれいにして薬を詰める「根管治療(こんかんちりょう)」を自費で行うことをご提案しました。
自費の根管治療は、時間をかけて精密に行うことができ、炎症が再発するリスクも低減できることをご説明したところ、同意いただきました。
まず、右下の奥歯の古い被せ物を外しました。
その後、歯の周りをゴムのシートで覆う「ラバーダム防湿」を行って唾液などの混入を防ぎながら、細菌感染した組織を丁寧に除去しました。
歯の中がきれいになったことを確認してから、最終的な薬を詰めました。
新しい被せ物は「歯を長持ちさせたい」という患者様のご希望に沿って、耐久性があり適合も良い「ゴールド」で作製し、装着しました。
約200,000円
歯の根の先の炎症の影が消えて痛み無く噛めるようになり、患者様にも大変ご満足いただきました。
治療終了後40年の間、炎症が再発することなく経過しており、被せ物の状態や咀嚼機能も問題ありません。
現在も定期的な検診でご来院いただいております。
・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります
・治療中まれに器具の破折、被せ物や詰め物など修復物の損傷、歯の破折が起こる場合があります
・治療中や治療後に不快症状が出たり、治療後に痛みや腫れなどが生じたりする可能性があります
・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外)です